2026/01/22 (THU)

立教大学共生社会研究センター?オンラインセミナー
「デジタル保存入門-はじめの一歩を踏み出そう」(2026年1月16日)を開催しました

平野 泉(立教大学共生社会研究センター プロジェクト?アーキビスト)


毎日仕事をしていると、デジタルファイルはどんどんたまります。いいかげんにファイル名をつけてしまったり、やたらとコピーして違うフォルダに保存したりしていると、必要なときに見つからないこともよくあります。それも個人的なものならよいとして、組織的な業務の証拠となる電子ファイルをしっかり長期的に保存するのはなかなか大変な仕事です。多くの現場では、日々の仕事が忙しければ忙しければ忙しいほど、電子ファイルを「長期」に「保存する」といった課題は後回しにされがちなのではないでしょうか。

しかし、それではまずい。

そんな問題意識からセンターが開催した上記セミナーでは、イギリスでデジタル保存(digital preservation)の課題に取り組んでいる専門家お二人をお招きして、まずどこから始めたらよいか、またどんなツールが使えるのかについてお話しいただきました。

非営利の会員制組織であるデジタル保存連合(Digital Preservation Coalition:DPC)で、デジタル保存アナリストとして活躍しているKaryn Williamsonさんは、デジタル保存の基本的な考え方についてお話くださいました。たんにストレージに入れてあるだけでは「保存」にはならず、デジタル保存のためには組織的な基盤やポリシー、そして継続的な管理が必要であることを、わかりやすく伝えてくださいました。

イギリス国立公文書館(The National Archives:TNA)でデジタル?アーキビストとして勤務するFrancesca Mackenzieさんは、TNAが開発?維持?公開しているデジタル保存のためのツールを4つ、紹介してくださいました。

?PRONOM https://www.nationalarchives.gov.uk/pronom/
?DROID https://www.nationalarchives.gov.uk/information-management/manage-information/preserving-digital-records/droid/
?CSV Validator https://digital-preservation.github.io/csv-validator/
?DiAGRAM https://diagram.nationalarchives.gov.uk/




セミナー後半、質疑応答時のようす

参加者との質疑応答も活発に行われ、参加された方の多くが「デジタル保存に取り組まねばならないことはわかっていても、どこから始めたらいいのかわからない」と感じていることがわかりました。

今回のセミナーで確認できたのは、デジタル保存で悩んでいるのは一人ではないこと、そしてデジタル保存への道は、自分たちが何をデジタルで持っているかを一覧できるDigital Asset Registerの作成から始まることです。

DPCのDigital Asset Register Toolkitを参考に、今年こそ、取り組んでみませんか?

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